同じ看護資格を持つナースでも、仕事内容は大きく異なります。
特に、美容外科という診療科目は他の診療科に比べ、必要とされるスキルやサービスの意味合いが特殊です。
美容外科に興味を持っているナースは、その特殊性を理解した上で、転職することが大事です。
以下では、あらかじめ知っておきたい美容外科の特徴をまとめていきます。
まず1つ目に知っておいてほしいのが、美容外科に就くと、他の診療科目への転職が難しくなりがちという点です。
そもそも、美容外科における看護は美に関する施術がメインであり、病気や怪我を治す看護とは一線を画すものです。
その結果、美容医療以外の医療機関に入ろうしても、病院での実務経験として見なされない傾向にあります。
さらに、美容外科は夜勤がなく、規則正しく勤務できる場所ばかりのため、自分自身が夜勤のある職場に抵抗が出てくるケースもあります。
2つ目の特徴は、管理職を含むキャリアアップの道が少ないという点です。
美容外科でも規模が大きなところになれば、他の看護師をまとめる管理職的な立場はあるかもしれません。
役職が多いわけではないため、もし管理職に抜擢されたのなら、なかなか大変な役回りになるでしょう。
管理職を目指したいのなら、看護師の役職が多く設けられている医療機関の方が適しています。
一歩ずつ上を目指せる環境がある方が、着実に実務経験を積むという意味でも理想的です。
そして3つ目の特徴は、営業スキルが求められる点です。
美容外科の現場では、ほとんどの場所でスキンケアアイテム等の販売をしており、そこにノルマが課せられていることも珍しくありません。
ナースとして看護業務だけに集中すれば良いわけではないのは、他の医療機関との大きな相違点といえます。
もちろん営業が必要となれば、患者さんからのクレームも出やすい傾向にあります。
ナース自身がクレームを直接受ける立場にあるため、発言や施術の責任も大きくなります。
審美目的の施術を中心に行う美容外科では、患者さんが主観的に施術結果を気に入ったかによって満足度が左右されます。
きちんと施術をしても「気に入らない」とクレームが入るケースもあるため、クレームは日常茶飯事といっても過言ではないでしょう。
美容外科で働きたいのなら、まずこうした環境に順応できるかどうかを確かめておくことが大事です。
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